
『希望と復興の地へ』
皆さん、あけましておめでとうございます。
表題は内堀知事から頂戴した県政3期目の決意を拝借したものです。まもなくあの忌まわしい東北大震災と原発事故から丸12年となります。目にも見えず、匂いもしない、音も出ない放射能との格闘は予想外に厳しく、また疲れ切ってしまう戦いでした。
昨年年末、わが県人会は被災地域の方々を慰問したいという気持ちからささやかな音楽旅行を行ってきました。一帯をつぶさに見て回ったわけではないですが、率直に言って、私にとって帰還可能となった地域の寂しさは予想以上でした。
これは何分にも12年という経過時間がもたらす過酷な現実があるからであろうと思います。皆さんが命からがら故郷から逃げ、他所で食べていくために職を得、住まいを確保したら、そこでは新しい生活と人生が築かれてしまったのでしょう。故郷であるから帰りたい、しかし新しく築いた生活も大事にしたい、という「二つの祖国」のどちらを選択するかという厳しさは部外者には到底計り知れないものがあります。
しかし我々東京福島県人会は表題の内堀知事の志の実現を支援するとともに、少なくとも関東地域に避難し、ここを定住地とした母県出身の皆さんにできるだけ幅広く声掛けを行い、心の平安を共有するようにしたいものです。
今年は卯年です。ウサギが跳ねることから株価は上がり景気は良くなるという人がいます。そうなれば幸いですが、あまり高望みはせずに、ウサギ年の生まれの人は、争いごとを好まない平和主義者で、周りの意見をよく聞く、聞き上手が多いといわれますので、その方にかけましょう。
以上
令和5年1月
東京福島県人会 会長 安齋 隆